探偵の調査報告書とは|中身・受け取ったら確かめる点

探偵の調査報告書とは

探偵の調査報告書は、調査で確かめた行動を日時・場所・写真で並べた書類です。書式は法律で決まっていませんが、報告の方法と期限は契約書面に書く決まりがあります(探偵業法第8条第2項)。受け取ったら日時と写真の対応、空白の時間、資料の扱いを確かめてください。

この記事でわかること

  • 調査報告書について法律で決まっていること・決まっていないこと
  • 報告書に載る項目と、受け取ったときに確かめる点
  • 慰謝料や離婚の話し合いで報告書が見られるところ
  • 契約の前に決めておく報告の方法・期限・形式
  • 受け取ったあとの保管と、資料の処分

公的情報源: 探偵業の業務の適正化に関する法律・e-Gov法令検索/警察庁「探偵業の概況」

報告書の形式や受け取り方を契約前に比べたいなら、条件に合う探偵社を紹介してもらうと、候補を並べやすくなります。

探偵に調査を頼むと、最後に手元に残るのが調査報告書です。高い費用を払って受け取る書類なのに、何が書かれていればよいのかは、事前にあまり説明されません。

ここでは報告書を受け取る側の目線で、中身の見方と、受け取ったあとの扱いまでを順に整理しています。

目次

探偵の調査報告書とは:法律で決まっていること

調査報告書とは、探偵が調査で確かめた事実を、依頼者に報告するための書類です。報告書の書式そのものは、探偵業法で決められていません。

その代わり、報告の「方法」と「期限」は、契約したときに受け取る契約書面に書くことになっています。探偵業法第8条第2項が、契約書面に書く事項として「調査結果の報告の方法及び期限」を挙げているためです(探偵業の業務の適正化に関する法律)。

調査報告書について、法律で決まっていること・事務所ごとに違うこと

項目法律での扱い根拠
報告の方法と期限契約書面に書く探偵業法 第8条第2項
調査の内容・期間・方法契約書面に書く探偵業法 第8条第2項
資料の処分契約前の書面で説明し、契約書面にも書く探偵業法 第8条第1項・第2項
資料の不正な利用を防ぐ措置事務所の義務探偵業法 第10条第2項
報告書の書式・写真の枚数・動画の有無決まりはない事務所ごと・契約ごとに違う

つまり、報告書に何をどこまで載せるかは、契約で決める部分が大きい書類です。受け取ってから「思っていた形と違う」とならないよう、契約の段階で形式を確かめておく必要があります。

報告書の中身は、契約書面で決まる

  • 調査報告書にかかわる決まり
    • 法律で決まっている報告の方法と期限、調査の内容・期間・方法、資料の処分を契約書面に書く
    • 事務所の義務業務で知った秘密を漏らさない。資料の不正な利用を防ぐ
    • 契約で決める報告書の書式、写真の枚数、動画や音声を付けるか、中間報告の有無

図:書式は自由。だからこそ「どんな形で受け取るか」を契約書面で先に決めておく。

調査報告書に載る主な項目と、確かめる点

報告書の多くは、調査の日時ごとに対象者の行動を時系列で並べ、写真を添える形です。受け取ったら、次の項目がそろっているかを1つずつ確かめてください。

受け取ったときの確認項目

確かめる項目見るところ
調査の日付と時間帯契約書面の調査期間・時間と合っているか
場所住所や店名・建物名まで書かれているか
対象者の行動何時何分に、どこで、誰と、何をしたかが時系列で並んでいるか
写真・動画撮影の時刻が本文の時刻と対応しているか。顔や場所が分かるか
同行者相手の特徴や、分かった範囲の情報が書かれているか
調査できなかった時間見失った・入れなかった時間が、空白のままでなく書かれているか
作成日・作成者事務所名と作成日が入っているか

特に見落とされやすいのが、調査できなかった時間の書き方です。対象者を見失った時間や、建物の中に入れなかった時間が「何時から何時まで不明」と書かれていれば、報告の範囲がはっきりします。

逆に、その時間が説明なく抜けていると、調査の稼働時間と報告の中身が合っているかを確かめられません。時間制の料金なら、請求の根拠にもかかわる部分です。

報告の形は「文章と写真」「動画」「音声」に分かれる

報告の形は、文章と写真をまとめた報告書に、動画や音声のデータを付けるかどうかで分かれます。どれが付くかは、事務所や料金プランで違います。

動画が付く場合は、データの渡し方(ディスク・ダウンロードなど)と、保存できる期間も確かめておきましょう。データの受け取り期限があると、あとから取り直せないことがあります。

慰謝料・離婚の話し合いで報告書が見られるところ

浮気調査の報告書は、慰謝料の請求や離婚の話し合いで、配偶者の行動を示す資料として使われます。見られやすいのは、肉体関係をうかがわせる場面が、日時つきで具体的に残っているかです。

民法第770条第1項第1号は、離婚の原因として「配偶者に不貞な行為があったとき」を挙げています。食事や買い物だけの場面では、不貞な行為まで読み取るのは難しいとされがちです。

話し合いの資料として見られやすい点

見られやすい点報告書で確かめること
どこに出入りしたかホテルや相手の自宅など、建物が特定できるか
どのくらい滞在したか入った時刻と出た時刻が両方あるか
何回あったか1回だけか、別の日にも同じ行動があるか
本人と分かるか写真で対象者と相手の顔が分かるか

報告書が実際の手続きでどこまで使えるかは、事情によって変わります。慰謝料や離婚の進め方を決めるときは、報告書を持って弁護士に相談するのが確実です。

自分で集めたLINEや写真が証拠になる条件は不倫の証拠として有効なLINE・メール・写真、報告書を受け取ったあとの手続きの順番は浮気調査から離婚までの流れで整理しています。

契約の前に決めておく、報告の方法・期限・形式

報告書の形は、契約で決まる部分が大半です。相談や見積もりの段階で、次の点を聞いておくと、受け取ってからの食い違いを防げます。

  1. 報告書の見本を見せてもらえるか:個人が分からない形の見本で、書式と写真の載せ方を確かめる
  2. 報告の期限:調査が終わってから何日で受け取れるか
  3. 報告の方法:手渡しか、郵送か、データか。家族に知られにくい受け取り方を選べるか
  4. 中間報告の有無:調査の途中で状況を聞けるか、聞く方法は何か
  5. 動画・音声の有無と追加料金:別料金になるか、データの保存期間はいつまでか
  6. 資料の処分:調査で撮った写真や記録を、事務所がいつ・どう処分するか

聞いた内容は、契約書面の「調査結果の報告の方法及び期限」の欄に書かれているかで確かめます。口頭の説明だけで終わらせないことがポイントです。

あわせて、相手が都道府県の公安委員会に届出をした探偵業者かも確かめてください。契約前の書面には、届出をした公安委員会の名称を書くことになっています(探偵業法第8条第1項)。届出番号の照合のしかたは探偵事務所のおすすめ比較で説明しています。

契約のときに受け取る書面と、照合のしかたは探偵事務所との契約で注意すべき条項にまとめました。相談から報告までの全体の流れは、探偵に依頼するときの流れで確かめてください。

報告書の見本や受け取り方は、無料相談の段階で聞いてかまいません。原一探偵事務所は無料で見積もりを取れるので、報告の形式と期限を契約前に確かめる相手として使えます。

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受け取ったあとの保管と、資料の処分

報告書を受け取ったら、まず原本と写真・動画のデータを、家族の目に触れない場所に保管します。持ち出して見せる相手は、相談する弁護士など必要な人に絞りましょう。

探偵業法では、事務所の側にも資料の扱いの決まりがあります。業務で知った人の秘密を漏らさないこと、調査で作った文書や写真の不正な利用を防ぐ措置をとることが、第10条で定められています。

報告書と資料の扱い(依頼者と事務所の分担)

誰がすること根拠・目安
事務所業務で知った秘密を漏らさない探偵業法 第10条第1項
事務所調査資料の不正な利用を防ぐ措置をとる探偵業法 第10条第2項
事務所資料の処分の方法を、契約前と契約時の書面で示す探偵業法 第8条第1項・第2項
依頼者原本とデータを保管し、見せる相手を絞る弁護士への相談に持参する
依頼者SNSや職場などで報告書を広めない名誉やプライバシーをめぐる新しいトラブルを避ける

報告書の写真や内容を、相手の職場やSNSに広めるのは避けてください。事実でも、相手の名誉やプライバシーをめぐる別のトラブルを招くおそれがあります。

報告書に食い違いや不足があったとき

報告書の内容が契約書面と合わない場合は、まず事務所に説明を求めましょう。調査の日時・時間が契約と違う、空白の時間に説明がない、といった点を具体的に示すと話が進みます。

報告書に食い違いがあったときの順番

  • 契約書面と報告書を並べて見る
  • 1食い違いを書き出す日時・時間・場所・調査できなかった時間の説明など
  • 2事務所に説明を求める契約書面の「報告の方法及び期限」「調査の内容・期間・方法」と照らして聞く
  • 3解決しなければ相談窓口へ契約のトラブルは消費者ホットライン188。法的な判断は弁護士へ

やりとりは書面かメールで残しておく。

図:まず契約書面との照合。話し合いで解決しなければ、外の窓口を使う。

事務所の説明に納得できない場合は、消費者ホットライン188で最寄りの消費生活センターに相談できます。契約前に気をつけたい事務所の特徴は、悪質な探偵事務所の見分け方で確かめておくと安心です。

よくある質問

Q1:探偵の調査報告書は、いつ受け取れますか?

受け取りの時期は、契約書面の「調査結果の報告の方法及び期限」に書かれた期限で決まります。探偵業法第8条第2項で、契約書面に書く事項とされているためです。

期限が書かれていなければ、契約前に書き入れてもらいましょう。

Q2:調査報告書のサンプルは見せてもらえますか?

事務所によって対応は違います。個人が分からない形の見本を用意している事務所もあるので、相談の段階で頼んでみてください。

見本では、写真と時刻の載せ方、調査できなかった時間の書き方を確かめると、報告書の質を比べやすくなります。

Q3:報告書があれば、慰謝料の請求は通りますか?

報告書があるだけで通るとは限りません。報告書は配偶者の行動を示す資料の1つで、どこまで使えるかは内容と事情で変わります。

請求を考えるときは、報告書を持って弁護士に相談してください。

Q4:調査で証拠が出なかった場合も、報告書はもらえますか?

報告の方法と期限は契約書面に書く事項なので、調査をした以上は報告を受けるのが前提です。証拠が出なかったときにどんな形で報告されるかは、契約前に聞いておくと安心です。

成功報酬型の契約では、成果の扱いと報告の範囲が別に決められていることがあるため、契約書面で確かめておきましょう。

Q5:調査が終わったあと、事務所は写真や記録を持ち続けますか?

資料をいつ・どう処分するかは、契約前に受け取る書面で説明し、契約書面にも書くことになっています(探偵業法第8条)。

処分の時期が気になる場合は、契約前に確かめ、必要なら処分の方法を書面で残してもらいましょう。

まとめ

  • 調査報告書は、行動を日時・場所・写真で並べた書類。書式は法律で決まっていない
  • 報告の方法と期限は、契約書面に書く決まり(探偵業法第8条第2項)
  • 受け取ったら時刻と写真の対応・調査できなかった時間の書き方を確かめる
  • 話し合いでは、出入りした建物と滞在時間が具体的に残っているかが見られやすい
  • 契約前に見本・期限・受け取り方・動画の有無を聞いておく
  • 原本とデータは保管し、広めずに弁護士への相談に使う

報告書の形は、契約の段階でほぼ決まります。相談のときに見本と受け取り方を聞き、契約書面の欄で確かめてから依頼すると、受け取ったあとに困りません。

報告書の形式や受け取り方まで比べて事務所を選ぶなら、複数の探偵社を紹介してもらうと手間が減ります。探偵の窓口では、条件に合う探偵社を無料で紹介してもらえます。

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※本記事は探偵業法などの公開情報をもとにした一般的な参考情報で、特定の事務所を推奨・保証するものではありません。報告書の形式や受け取り方は事務所・契約によって異なります。最新の条件は各事務所の説明と契約書面でご確認ください。契約のトラブルは消費者ホットライン(188)、離婚や慰謝料などの法的な判断は弁護士にご相談ください。

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この記事を書いた人

Kondoです。都内の探偵事務所で8年間、相談の受付や調査報告書の整理、依頼者の方のサポートといった仕事をしてきました。浮気調査から人探し、企業調査まで、200件を超える案件を窓口で見届けてきました。

一番つらかったのは、「もっと早く相談してくれていれば」と感じる場面が多かったことです。費用が想定より何十万円も膨らんでいた方、解約できると思っていたのに違約金を求められた方、証拠を集めたのに弁護士から使えないと言われた方。依頼する前に業者選びのコツを知っていれば防げたケースを、何度も見てきました。

このサイトでは、探偵事務所を選ぶときの比較軸と、契約の前後に知っておきたい実務の知識を整理しています。届出番号の確認や契約内容、法的な手続きの判断は、各都道府県公安委員会や消費生活センター、弁護士など専門の窓口にご相談ください。

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